1/100のMGキットを中心に制作していますが、最近のキットには出来の良い手首パーツ が付属しています。また市販パーツでもキットの物と差し替えることで、かなり 精度の高い物も販売されています。初期MGキットや旧作キットでは手首パーツ の出来が悪く、貧弱なものやモールドの甘い物があります。
「人型モデルの場合、顔の次に表情が出るのが手首」という記事を読んだ事が あります。手首の出来が悪いキットでも市販のパーツを使えば完成した時の 出来栄えが随分違います。僕の場合、表情を出すために手首を自作しているのですが、 その理由には以下の事が挙げられます。
自作手首ですが、雑誌のプロ作品などを見ますとポリパテブロックの削り出し が多いようですが、僕の場合、ほとんどエポキシパテです。特にタミヤの 速乾性のものは形状を盛り付けて3,4時間ほどで(まだ柔らかいうちに)形状の 削り出してできるので、作業が楽です。必要なものを挙げます。
いつも参考にするのは自分の手首です。MGモデルでも過去の物では固定指の
手首は厚みが少なく、ボリュームも少なく感じます。手を握った時の指の長さの
バランスなど、作成前に確認しておきます。 僕の場合、主にエポキシパテ(タミヤ速乾性)を使っています。 ポリパテブロックの削り出しと違い、自分の手を見ながら 形状を決めて大体の形を作れるからです。 | |
MGザク用に作った手首です。左がキット付属の軟質樹脂の手首です。特に横から
見た指のモールドが甘く、ザクにしてはボリュームも少ないと思います。 右が今回エポキシパテから作った手首で、先に親指以外の4指を作って乾燥後に 形状を整え、最後に親指を付け加えたものです。甲の部分はキットのものを 使い、接続軸もキットのものを切り取って使っています。軸用のカバーと して市販のバーニアパーツを使っています。 | |
人間の指も個人差があるので何とも言えないですが、指のボリュームが増えて、
より人間に近い形になったと思います。後付けした親指も含めて、立体感が
増しました。
パテを盛って3,4時間位で半渇きになるので、デザインナイフで切り込めます。乾燥後は ほとんどペーパー(400番)で整形し、関節部分を彫り込むだけです。所用時間は 約2日(親指にも一日かけるので)。 この後サーフェーサを吹いて表面処理を行って、塗装します。 |
連邦軍系角指の場合
ここまではMGザクの丸指の作例をあげてきました。丸指は人間の指の形に
近いと思います。
連邦軍系のMSでは角指タイプのものが多くあります。左はGM用の手首です。 製作方法は基本的には丸指と同じですが、以下のことに気をつけています。
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■ 自作手首を使った作品
写真の手首で6個目の自作になるのですが、 少しづつ形状がよくなってきたと思います。しかし、精度などまだまだです。経験を重ねて上達していきたいと思います。