Let's Make A Hand Module.
〜 自作手首パーツを作ろう 〜

Last Update: 2003/05/18

■ 自作手首作成のすすめ

1/100のMGキットを中心に制作していますが、最近のキットには出来の良い手首パーツ が付属しています。また市販パーツでもキットの物と差し替えることで、かなり 精度の高い物も販売されています。初期MGキットや旧作キットでは手首パーツ の出来が悪く、貧弱なものやモールドの甘い物があります。

「人型モデルの場合、顔の次に表情が出るのが手首」という記事を読んだ事が あります。手首の出来が悪いキットでも市販のパーツを使えば完成した時の 出来栄えが随分違います。僕の場合、表情を出すために手首を自作しているのですが、 その理由には以下の事が挙げられます。

■ How to build ?

自作手首ですが、雑誌のプロ作品などを見ますとポリパテブロックの削り出し が多いようですが、僕の場合、ほとんどエポキシパテです。特にタミヤの 速乾性のものは形状を盛り付けて3,4時間ほどで(まだ柔らかいうちに)形状の 削り出してできるので、作業が楽です。必要なものを挙げます。

大体の形状で盛り付けて、半渇き状態でナイフをいれて指の形状を決定します。 乾燥後は少し固いのですが、ペーパーをかけて指の形を整えたら、関節部分 を削り込んで形にします。このパテはそのような使い方に非常に適しています。

いつも参考にするのは自分の手首です。MGモデルでも過去の物では固定指の 手首は厚みが少なく、ボリュームも少なく感じます。手を握った時の指の長さの バランスなど、作成前に確認しておきます。
僕の場合、主にエポキシパテ(タミヤ速乾性)を使っています。 ポリパテブロックの削り出しと違い、自分の手を見ながら 形状を決めて大体の形を作れるからです。
MGザク用に作った手首です。左がキット付属の軟質樹脂の手首です。特に横から 見た指のモールドが甘く、ザクにしてはボリュームも少ないと思います。
右が今回エポキシパテから作った手首で、先に親指以外の4指を作って乾燥後に 形状を整え、最後に親指を付け加えたものです。甲の部分はキットのものを 使い、接続軸もキットのものを切り取って使っています。軸用のカバーと して市販のバーニアパーツを使っています。
人間の指も個人差があるので何とも言えないですが、指のボリュームが増えて、 より人間に近い形になったと思います。後付けした親指も含めて、立体感が 増しました。
パテを盛って3,4時間位で半渇きになるので、デザインナイフで切り込めます。乾燥後は ほとんどペーパー(400番)で整形し、関節部分を彫り込むだけです。所用時間は 約2日(親指にも一日かけるので)。 この後サーフェーサを吹いて表面処理を行って、塗装します。

連邦軍系角指の場合

UNTSPACY Type ここまではMGザクの丸指の作例をあげてきました。丸指は人間の指の形に 近いと思います。

連邦軍系のMSでは角指タイプのものが多くあります。左はGM用の手首です。 製作方法は基本的には丸指と同じですが、以下のことに気をつけています。

  • 角を残す。(ペーパーは重ねて、エッジを出す用に整形する)
  • 丸指と違い、参考にする人間の拳に比べ、多少大げさな形にする。
  • 指の隙間や指関節モールドをデザインナイフで切り込んでメリハリを強くする。

■ 自作手首を使った作品

写真の手首で6個目の自作になるのですが、 少しづつ形状がよくなってきたと思います。しかし、精度などまだまだです。経験を重ねて上達していきたいと思います。


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